2026年3月のIPOはわずか3社と低調だ。2月から6社連続で公開価格割れとなる異常事態である。その背景には中東情勢の不安定化があり、市場心理を冷やす一方、セイワホールディングスなどの明るい材料もあった。投資家の選別姿勢が強まる中、今後のIPO市場の正常化には外部環境の安定が鍵となりそうだ。(ダイヤモンドZAi編集部)
2026年3月の上場株の買い×売りを徹底診断!
2月・3月と連続して、全て公開価格割れに
2026年3月のIPOは3社。2025年同月は12社で、例年と比べかなり少ない。4月上旬に上場がずれ込んだ銘柄もありそうだが、一方で上場中止も出てきている。やはり中東情勢混迷による金融市場の不安定化は、IPOにも影響を与えているようだ。
そして、3月上場の3社の初値はいずれも公開価格を下回った。2月IPOから連続6社、2026年に入り、新規上場の銘柄全てが公開価格割れという異常事態になった。
「セイワホールディングスは公募・売出規模が約78億円と、公開株の換金売りが出やすい大きめのIPOでした。一点、明るい材料を挙げれば、セイワホールディングスが上場日にストップ高を付けたことです」(小林さん)
独立系金融情報会社を経て現職。市場動向から個別株まで、日本株全般を分析。特に新興市場で豊富な調査歴を持つ。
セイワホールディングスは中小製造業の事業承継を行うが、2025年のIPO組で大躍進した技術承継機構が連想されたようだ。投資判断も「強気」となった。同様に初値後の株価が上昇する銘柄が登場し、投資家の意欲が回復することを期待したい。
セイワホールディングスは経営基盤の提供やグループの相乗効果で支援する。傘下に、溶接・製缶加工やめっき加工の企業など。後継者難で事業機会は大きい。類似企業の株価好調も追い風だ。
「一方でベーシックは約19億円で比較的小型です。IPO株全般への買い意欲が後退していると言わざるを得ません」(小林さん)
ベーシックはマーケティングなどの業務を効率化するクラウドサービスだ。AIを活用したワークフロー*自動化ツールも提供開始した。今後の利益成長が期待される一方、AIによる代替懸念が株価の重しに。
もう一つ、注目したい銘柄がジェイファーマだ。
ジェイファーマは自己免疫疾患やがんなどの治療薬を開発する。胆道がん向けのグローバル承認を目指し、最終段階の治験中。治験結果やライセンス契約締結に向けた交渉に注目したいが、当面は赤字先行。
※データは2026年4月6日時点。
*一連の業務手続き。
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