2026年もインフレや株高への警戒から、金を投資先に選ぶ人が急増中だ。専門家も長期目線で「まだ買い」と意見が一致。金の投資法として、有益なのが投資信託やETFだ。低コストで少額から買えて、積立にも向く。なかでも手軽に投資できる投資信託の人気が高まっている。NISAなら、いくら儲かっても税金がゼロである点も魅力。(ダイヤモンドZAi編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2024年7月号の「別冊付録 金投資入門」、2025年8月号の「金は投信で税金ゼロで買え!」、2026年3月号の「2026年も投信で金を買え! プラチナ&銀も!」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

金の相場をプロが予測! 
最高値更新が続く、金の勢いは止まらない!?

 2026年に入り、連日のように金価格が最高値を更新するニュースが流れ、「今から買っても高値掴みになるのでは」と不安に思う人もいるだろう。そこでプロ3人に今後の金価格の見通しについて聞いたところ、「長期目線でまだ買い」との結論で一致した。

 マーケット・ストラテジィ・インスティチュートの亀井幸一郎さんは、「1980年の金バブル以来の上昇だが、今回は単発のイベントではなく、複数要因が相互作用する構図で、相場の腰は強い」と分析する。

 上昇要因の一つは、世界的な分断の高まりだ。

「ロシアによるウクライナ侵攻で、西側諸国がロシアのドル資産を凍結したことが決定的な転換点。米ドルのみを持っていることがリスクになりました」(日本貴金属マーケット協会代表理事の池水雄一さん)

 結果、中国やポーランドなど新興国の中央銀行が、米国債(米ドル)ではなく無国籍通貨である「金」を買う動きが加速した。注目すべきは「中央銀行は投資目的ではなく外貨準備として金を購入しているため、価格が上がっても売却しない」(亀井さん)こと。これが需給を引締める要因になっている。

 さらに株からの逃避資金の受け皿にもなっている。楽天証券経済研究所の吉田哲さんは、「AI・ハイテク株の高騰に対する警戒感から、株の代わりに金を持つ動きも見られます」と話す。

これまでの常識が通じない!
株高・金利高でも下がらない金価格

イラスト=浦本典子

ドル建て金価格はNYダウ、米国金利に逆相関するのが基本。だが2024年頃から「金高・株高・金利高」状態のときも多くなり、守りから攻めの資産に。ヘッジ資産だった金が、積極的に投資する資産として注目されるようになった。亀井さんは投資先として、金の魅力向上を指摘する。

また「通貨は長期で希薄化していく。一方で金は一貫した上昇トレンドで、半世紀で100倍になっている」との声も(池水さん)。

金価格が上がる主な背景

1.世界的な分断の高まり
 ロシアのウクライナ侵攻で西側諸国がロシアの米ドル資産を凍結し、ドルを持つリスクが顕在化。米中摩擦など世界的な分断の高まりが無国籍通貨「金」の需要を高めている。

2.ドル離れの加速
 米国財政の悪化や、FRBの独立性への懸念から米ドルの信認が低下。世界中の中央銀行が外貨準備として米国債(米ドル)の代わりに金を持つ動きが加速している。

*FRB=米連邦準備理事会(米国の中央銀行に相当)

3.割高すぎる株への警戒
 AIブームを背景に米国株は上昇の一途で、歴史的な高値圏に。S&P500のPERは約28倍と、過去平均の15〜20倍を大きく超過。割高への警戒から買いにくくなっている。