金の価格に連動を目指す金投信でも、実は中身や投資先はバラバラ。金価格に連動する投資信託やETFには為替リスクを排除し、円高時に有利な「為替ヘッジあり」と、為替対策はせず円安時に有利な「為替ヘッジなし」の2タイプがある。金投信は為替ヘッジの有無でも成績が変動。そのため状況に適した金投信を選ぶことが大切だ。(ダイヤモンドZAi編集部)
為替ヘッジはあり・なし、どっち?
コストが安いのは為替ヘッジなし 分散効果を狙うならヘッジあり
金価格に連動する投資信託やETFには、為替リスクを排除し円高時に有利な「為替ヘッジあり」と、為替対策はせず円安時に有利な「為替ヘッジなし」の2タイプがある。
コロナ禍からの5年間でいえば、円安が進展したため、為替ヘッジなしのほうが、圧倒的に成績がよかった。金価格の上昇分に加えて、円安の効果も取り込めたからだ。さらに為替ヘッジのコスト(ドルと円の金利差で足元で年率約3%)もかからない。このため、同じ投信の為替ヘッジありと比べると相対的に成績はかなり高かった。
長期保有ならヘッジコストの負担がない分は当然、“ヘッジなし”のほうがいい。ただ長期積立は短期投資に比べて、為替変動の影響は薄まる。分散効果を狙うなら“ヘッジあり”を活用することも考慮したい。
為替の影響を排除して、純粋に金価格に連動する為替ヘッジありのほうが、株との相関関係は低い。株へのリスクヘッジとして金に分散投資するなら、保険としての機能をより果たすのはヘッジありだ。というのも、世界景気がいい時は株価が上がり、円安・ドル高傾向に。逆に株価が暴落する局面では円高になりやすい。
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この時に分散効果を発揮するのは、ヘッジありなのだ。例えば、リーマンショック時は強烈に円高が進んだため、為替ヘッジなしでは金価格が上昇したのに、為替差損が相殺してしまった。
コストやわかりやすさ!
金の裏付けなどで投信を選ぶ!
ここからは金の投信の選び方の基準について、3つのポイントを見ていこう。
1.金現物の裏付けがあるかどうかをチェック!
金現物の裏付け、というのは、金の現物を信託財産として保管しているということ。一部のETFがその仕組みを採用しており、一定の口数を持っていれば実際に金と交換できる。
2.ヘッジ「あり」か「なし」かをチェック!
円建て金価格は為替の影響が大きいため為替ヘッジする投信もあるが、コストがかかる。特に円安時はヘッジの有無で成績には大きな差がでる。ヘッジなしがオススメ。
3.自動積立ができるかをチェック!
金価格は値動きがあるので、コツコツ積立がオススメ。ただし、投信は自動積立ができるが、金ETFはほぼできないので、自分で毎月注文を出して買っていくことになる。
また純資産額の大きさを必ずチェックすべきだ。純資産額が小さい投信は、運用が途中で強制終了する早期償還のリスクが大きくなるためだ。純資産額の大きさは、人気の表れでもある。金投信の人気を二分するのが、ピクテ・ゴールドとファインゴールドで、いずれも金の現物保管に関するポリシーが明確だ。
金は“有事の金”といわれ、紛争や災害時に強い。だからこそ「どこで、どう守られているか」が安心感につながる。それでは人気の純資産が大きい投信3選を見ていこう。
1 ピクテ・ゴールド/ピクテ・ジャパン
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ピクテ・ゴールドは、永世中立国であるスイス・ジュネーブの地下金庫で保管。主要国で万一、何かが起きても地政学的に安全な場所に隔離しておける。戦争や災害時に強い。この安心感から人気が高く、純資産額でトップ。
2 ファインゴールド[三菱UFJ純金ファンド]/三菱UFJアセットマネジメント
ファインゴールドは、投資先のETF金の果実が、日本国内の金庫で現物を保管。国内金価格に連動し、わかりやすい。信託報酬は高めだが、金の果実は、購入した金を日本で保管しており、その安心感で人気。
3 ゴールド・ファンド/アモーヴァ・アセットマネジメント
3つの海外金ETFに分散投資して、現物の国際金価格への連動を目指す。低コストETFに厳選し、歴史ある投信の中では信託報酬が0.407%と低い。
※販売会社のマネ証はマネックス証券、三菱eは三菱UFJeスマート証券、日興証はSMBC日興証券の略。5都銀とは三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行。