純金積立は毎月1000〜3000円程度から、少しずつ金を買う投資の手法である。コツコツ分散して買うことで、高値掴みを抑えられる。スポット買いも可能。業者によって最低額の手数料・保管方法など、コストが異なる。また売却益は譲渡所得として確定申告が必要であり、長期保有の税制上の優遇などにも注意が必要だ。 (ダイヤモンドZAi編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2024年7月号の「付録 金投資入門」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

取引会社によって結構違う!
純金積立の仕組みを知り、金に投資しよう!

 純金積立は、毎月1000〜3000円程度から定額で少しずつ金を買付けていく投資法だ。毎月一定額が口座から引落とされるが、特定の日に一度に買付けるのではなく、毎日買付が行われている。

 たとえば毎月3000円を積立てる場合、その月の営業日が20日であれば、3000円÷20日で毎日150円ずつ、コツコツ金を買っていることになるのだ。

「時間分散が効くので、自然と高値づかみを防ぐことができます。現在のように、金価格が史上最高値を更新している中で『買うタイミングがわからない』という人にもオススメ」(ファイナンシャルプランナーの深野康彦さん)

 積立が基本だが、取扱会社によっては、スポット購入でまとまった量を買うこともできる。金価格が大きく下がったときや、ボーナス時に利用するのもアリだ。

金現物の保管方法やコストに注目!
リスクなどにも違いが!?

※下表は左右スクロールできます。

金現物管理方法コストに注目して選ぼう!

  田中貴金属
工業
徳力本店 三菱
マテリアル
SBI証券 マネックス
証券
楽天証券
サービス名 田中貴金属の
純金積立
TOKURIKI
1・2・3
マイ・ゴールド
パートナー
純金積立 マネックス・
ゴールド
純金積立
どんな会社? 日本で初めて純金積立を開始したパイオニア。貴金属の精製、金やプラチナの地金販売を行う 江戸時代創業。純金積立には1年間に積立てた地金の重量に応じて地金が増えるサービスがある 1871年創業。純金積立の会員契約期間満了日に会員継続ボーナスが加算されるサービスがある ネット証券大手。純金積立を取扱うネット証券では唯一、特定保管で行う。保管先はニューヨーク ネット証券大手。金の保管方法は楽天証券と同様に消費寄託で行われている。保管先はロンドン 純金積立でも楽天銀行との口座連携サービスの利用が可能。楽天クレカ決済で0.5%ポイント還元
金現物の取扱方法 保管方法 特定保管 特定保管 特定保管・
消費寄託
(選択可*1)
特定保管 消費寄託 消費寄託
地金での
引出し
5gから引出せる。
引出しの取引成立後、
7営業日以内に
発送される
5gから。店頭受取りか電話で申込み。電話の場合は手数料等入金確認後、国内は3日以内に到着 5gから引出せる。
取引成立日から
1週間程度で発送。
店頭受取りも可
1回につき1kg。
毎週月曜日に申込み締切、現地保管先からその週内に配送
100gか1kg単位で
引出せる。
引出し申請後、
1週間程度で到着
100gから。毎月1〜15日申込み受付分は当月中、16日〜月末受付分は翌月15日までに発送
積立にかかるコスト 毎月の
積立金額
3000円以上
1000円単位
3000円以上
1000円単位
3000円以上
1000円単位
1000円以上
1000円単位
または1g以上1g単位
1000円以上
1000円単位
または1g以上1g単位
1000円以上
1000円単位
または1g以上1g単位
月額
購入手数料
1.5%〜2.5%
(積立額によって
異なる)
1000円ごと25円 1000円ごと31円
(1万円以上は26円)
1.65% 1.65% 1.65%
年会費 無料
(ウェブの場合。
書類の場合は1100円)
1100円 880円*2 無料 無料 無料
3000円積立時の
月額買付手数料
75円 75円 93円 49.5円 49.5円 49.5円
3000円積立時の
年間手数料
900円 2000円 1996円 594円 594円 594円
売却(現金化)
手数料
無料 無料 無料 無料 無料 無料
スポット購入 購入の単位 1000円以上、
1000円単位
または1g以上1g単位
店頭は1gから
電話・ウェブは5gから
1万円以上
1000円単位
1000円以上
1000円単位
または1g以上1g単位
1000円以上
1000円単位
または1g以上1g単位
1000円以上
1000円単位
または1g以上1g単位
購入手数料 無料 無料 無料 1.65% 1.65% 1.65%

*1 特定保管を選択すると保管料がかかる。 *2 オンライントレードで報告書の送付を停止すると翌年から無料になる。 ※2026年6月時点。

 純金積立ができるのは、金地金の販売店に加え、ネット証券なども取扱っている。上記の表に挙げた6社はその一例だ。

 各社によってサービス内容は異なる。最低積立額や手数料などに違いがあるが、特に、顧客が購入した金を預かる保管方法に注目したい。「特定保管」(混蔵寄託)と「消費寄託」の2種類に分かれる(三菱マテリアルはどちらかを選択できる)。

 「特定保管」は、会社の資産と顧客の保有分である金をはっきり区別して管理される仕組み。万一、会社が倒産しても積立てた金は顧客に返還される。その安心感はあるが、コストは「消費寄託」より高めになる。

ちょっとずつ金に投資!
イラスト=浦本典子

 一方の「消費寄託」は、顧客の資産も会社の運用資産に組入れて保管される。顧客の金も含めて運用し、利益の一部を顧客に還元するため、購入手数料などのコストが比較的安く設定されている。ただし、会社に万一のことがあった場合、預けてある金が顧客に戻ってくる保証はない。

「絶対的な安心感を重視するなら特定保管がオススメ。ただ、ここで挙げているような倒産リスクが低い会社なら、コストや使い勝手を考慮して、消費寄託を選ぶのもいいでしょう」(深野さん)