NISAで投信積立を始める際、実は手数料だけでは横並びのため、比較材料にはならない。そのため重要になるのは、ポイント還元と経済圏だ。同時に年会費や利用条件なども、事前にチェックしよう。貯めたポイントを投信や株に回せるなど、複利効果を望めるサービスもある。NISA口座は群雄割拠の時代に突入している。(鈴木豪、ダイヤモンドZAi編集部)
NISA口座は「経済圏」や「還元率」が決め手に!
手数料よりポイント還元で選べ!
NISAで投信積立を始めようとする際、悩ましいのが証券会社選び。NISA口座を開けるのは1社のみだからだ。
実はNISA口座での積立や売買の手数料は、大手ネット証券なら横並びで無料。つまり手数料で比較する意味はなくなっている。
そこで、比較のカギとなるのが「どれだけおトクにポイントが貯まるか」となる。下の表の大手ネット証券のポイント還元の状況と、証券会社を選ぶ際の要点を見ていこう。
※下表は左右スクロールできます。
| ●主要ネット証券の ポイント還元の状況 |
SBI証券 | 松井証券 | マネックス 証券 |
三菱UFJ eスマート証券 |
楽天証券 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
もらえるのは購入時 クレカでの積立の還元 |
対象カード | 三井住友カード*1・*2 | JCBカード (JCBオリジナルのカード) |
dカード マネックスカード JCBカード*3 |
三菱UFJカード auPAYカード |
楽天カード | |
| 貯まるポイント | Vポイント | J-POINT | dポイント マネックスポイント*4 |
グローバルポイント Pontaポイント |
楽天ポイント | ||
| ポイント還元率 | 指定カード (年会費無料) |
0.5% | 0.5% | マネックスカードと dカードは 積立額5万円以下:1.1% 5万円超〜7万円以下:0.6% 7万円超〜10万円以下:0.2% |
0.5% | 0.5〜1%*6 | |
| 有料カードの 還元率の上限 |
4%(年会費9.9万円) | 1%(年会費1.1万円) | 3.1%(月5万円まで) (年会費2.97万円) |
1% (年会費1.1万円) |
2% (年会費3万円) |
||
| ポイントをもらうための クレカの利用条件 |
年10万円以上 | 月5万円以上 | JCBカードは 月5万円以上*5 |
なし | なし | ||
|
オルカンを月10万円 積立てた時のポイント |
500P | 500P | マネックスカードの場合 730P |
500P | 500P | ||
| 貯めたポイントで 投資できるもの |
株式と投信 | ― | 投信 | 投信とプチ株 (Pontaポイント) |
株式と投信 | ||
|
もらえるのは保有時 保有残高への還元 |
貯まるポイント | Vポイント、Pontaポイント、 dポイント、JALマイル、 PayPayポイント*7 |
松井証券ポイント*8 | dポイント マネックスポイント |
Pontaポイント | 楽天ポイント | |
| 貯めたポイントで 投資できるもの |
株式と投信(Vポイント、 Pontaポイント)、 投信(dポイント) |
指定された投信 3銘柄 |
投信 | 投信とプチ株 (Pontaポイント) |
株式と投信 | ||
| ポイント還元率 (月間平均保有 残高に対して) |
1000万円未満: 0.0175%〜0.15% 1000万円以上: 0.0175%〜0.25%*9 |
0.01%〜1% (毎月エントリーが必要) |
0〜0.26% | 100万円未満*9: 0.005%〜0.05% 100万円以上〜 3000万円未満: 0.005%〜0.12% 3000万円以上: 0.005%〜0.24% |
0.017%〜 0.053% (対象は楽天系 6ファンドのみ) |
||
| 全世界株型 | オルカン | 0.0175% | 0.0175% | 0.0175% | 0.005% | ― | |
| SBI・V・全世界株式 インデックス・F |
0.022% | 0.022% | ― | 0.005% | ― | ||
| 楽天・オールカントリー 株式インデックス・F |
― | ― | ― | ― | 0.017% | ||
| 米国株型 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
0.0326% | 0.0326% | 0.03% | 0.005% | ― | |
| SBI・V・S&P500 インデックス・F |
0.022% | 0.022% | ― | 0.005% | ― | ||
| 楽天・S&P500 インデックス・F |
― | ― | ― | ― | 0.028% | ||
| 日本株型 | eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) |
0.05% | 0.055% | 0.03% | 0.005% | ― | |
| 楽天・日経225 インデックス・F |
― | ― | ― | ― | 0.053% | ||
※2026年4月3日時点、キャンペーン等は除く。「━」は取扱いなし、またはポイント還元対象外。並びは社名五十音順。*1 三井住友カードでも提携カードなど、対象外もある。*2 アプラスカード、東急カード、タカシマヤカード、UCSカード、JFRカード、オリコカード、JCB(オリジナル)カードは、それぞれのカード会社を仲介口座にすることで、各カード独自のポイントを獲得可能。*3 JCBカードは年会費無料カードの場合、月5万円以上利用で0.5%、年会費有料カードは月5万円未満利用で0.5%、月5万円以上の利用で1%還元(J‒POINTで)。*4 マネックス証券独自のポイントで投信や暗号資産が買える。*5 マネックスカードは、今年10月買付分から利用条件が発生。*6 代行手数料が年率0.4%(税込)以上の投信が1%還元。*7 メインポイントに「JALのマイル」を選択すると付与率が半分になる。*8 松井証券独自のポイントで、指定された3投信が買える。*9 対象投信は残高に応じて還元率が上がる。
ポイントがもらえるのは投信積立の購入時と保有時。特に購入時は購入代金の0.5〜3.1%ももらえる。それだけ投資利回りがアップするとも言えるので、軽視できない。ただし、購入時は購入代金を証券会社が指定したクレジットカードからの引落としで支払う必要がある。
したがって、最初に還元率とともに、どのクレカでポイントがもらえるのか確認しよう。1%以上の高還元は、年会費が1万円以上の有料カードが大半なので、積立のために新規にクレカをつくるなら、年会費を上回る還元を得られるかの試算は必須だ。ちなみに、SBI証券では3%還元されるカードがあるが、年会費は9万9000円だ。
また、ポイントをもらうためには、積立以外に「月に5万〜10万円以上」などの利用を条件にしているクレカも多い。買物や公共料金の引落とし等で、その条件を毎月クリアできるかも確認しよう。
なお、マネックス証券は現在は無条件だが、2026年10月から月1万円未満は還元率がゼロに。1.1%の還元を得るには月5万円以上の利用などの新条件が設定される。