NISAで投信積立を始める際、実は手数料だけでは横並びのため、比較材料にはならない。そのため重要になるのは、ポイント還元と経済圏だ。同時に年会費や利用条件なども、事前にチェックしよう。貯めたポイントを投信や株に回せるなど、複利効果を望めるサービスもある。NISA口座は群雄割拠の時代に突入している。(鈴木豪、ダイヤモンドZAi編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2026年6月号の「ZAi NEWS CHANNEL」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

NISA口座は「経済圏」や「還元率」が決め手に!
手数料よりポイント還元で選べ!

 NISAで投信積立を始めようとする際、悩ましいのが証券会社選び。NISA口座を開けるのは1社のみだからだ。

 実はNISA口座での積立や売買の手数料は、大手ネット証券なら横並びで無料。つまり手数料で比較する意味はなくなっている。

 そこで、比較のカギとなるのが「どれだけおトクにポイントが貯まるか」となる。下の表の大手ネット証券のポイント還元の状況と、証券会社を選ぶ際の要点を見ていこう。

※下表は左右スクロールできます。

●主要ネット証券の
ポイント還元の状況
SBI証券 松井証券 マネックス
証券
三菱UFJ
eスマート証券
楽天証券
もらえるのは購入時
クレカでの積立の還元
対象カード 三井住友カード*1・*2 JCBカード
(JCBオリジナルのカード)
dカード
マネックスカード
JCBカード*3
三菱UFJカード
auPAYカード
楽天カード
貯まるポイント Vポイント J-POINT dポイント
マネックスポイント*4
グローバルポイント
Pontaポイント
楽天ポイント
ポイント還元率 指定カード
(年会費無料)
0.5% 0.5% マネックスカードと
dカードは
積立額5万円以下:1.1%
5万円超〜7万円以下:0.6%
7万円超〜10万円以下:0.2%
0.5% 0.5〜1%*6
有料カードの
還元率の上限
4%(年会費9.9万円) 1%(年会費1.1万円) 3.1%(月5万円まで)
(年会費2.97万円)
1%
(年会費1.1万円)
2%
(年会費3万円)
ポイントをもらうための
クレカの利用条件
年10万円以上 月5万円以上 JCBカードは
月5万円以上*5
なし なし
オルカンを月10万円
積立てた時のポイント
500P 500P マネックスカードの場合
730P
500P 500P
貯めたポイントで
投資できるもの
株式と投信 投信 投信とプチ株
(Pontaポイント)
株式と投信
もらえるのは保有時
保有残高への還元
貯まるポイント Vポイント、Pontaポイント、
dポイント、JALマイル、
PayPayポイント*7
松井証券ポイント*8 dポイント
マネックスポイント
Pontaポイント 楽天ポイント
貯めたポイントで
投資できるもの
株式と投信(Vポイント、
Pontaポイント)、
投信(dポイント)
指定された投信
3銘柄
投信 投信とプチ株
(Pontaポイント)
株式と投信
ポイント還元率
(月間平均保有
残高に対して)
1000万円未満:
0.0175%〜0.15%
1000万円以上:
0.0175%〜0.25%*9
0.01%〜1%
(毎月エントリーが必要)
0〜0.26% 100万円未満*9:
0.005%〜0.05%
100万円以上〜
3000万円未満:
0.005%〜0.12%
3000万円以上:
0.005%〜0.24%
0.017%〜
0.053%
(対象は楽天系
6ファンドのみ)
全世界株型 オルカン 0.0175% 0.0175% 0.0175% 0.005%
SBI・V・全世界株式
インデックス・F
0.022% 0.022% 0.005%
楽天・オールカントリー
株式インデックス・F
0.017%
米国株型 eMAXIS Slim
米国株式(S&P500)
0.0326% 0.0326% 0.03% 0.005%
SBI・V・S&P500
インデックス・F
0.022% 0.022% 0.005%
楽天・S&P500
インデックス・F
0.028%
eMAXIS Slim
国内株式(日経平均)
0.05% 0.055% 0.03% 0.005%
楽天・日経225
インデックス・F
0.053%

※2026年4月3日時点、キャンペーン等は除く。「━」は取扱いなし、またはポイント還元対象外。並びは社名五十音順。*1 三井住友カードでも提携カードなど、対象外もある。*2 アプラスカード、東急カード、タカシマヤカード、UCSカード、JFRカード、オリコカード、JCB(オリジナル)カードは、それぞれのカード会社を仲介口座にすることで、各カード独自のポイントを獲得可能。*3 JCBカードは年会費無料カードの場合、月5万円以上利用で0.5%、年会費有料カードは月5万円未満利用で0.5%、月5万円以上の利用で1%還元(J‒POINTで)。*4 マネックス証券独自のポイントで投信や暗号資産が買える。*5 マネックスカードは、今年10月買付分から利用条件が発生。*6 代行手数料が年率0.4%(税込)以上の投信が1%還元。*7 メインポイントに「JALのマイル」を選択すると付与率が半分になる。*8 松井証券独自のポイントで、指定された3投信が買える。*9 対象投信は残高に応じて還元率が上がる。

 ポイントがもらえるのは投信積立の購入時と保有時。特に購入時は購入代金の0.5〜3.1%ももらえる。それだけ投資利回りがアップするとも言えるので、軽視できない。ただし、購入時は購入代金を証券会社が指定したクレジットカードからの引落としで支払う必要がある。

 したがって、最初に還元率とともに、どのクレカでポイントがもらえるのか確認しよう。1%以上の高還元は、年会費が1万円以上の有料カードが大半なので、積立のために新規にクレカをつくるなら、年会費を上回る還元を得られるかの試算は必須だ。ちなみに、SBI証券では3%還元されるカードがあるが、年会費は9万9000円だ。

 また、ポイントをもらうためには、積立以外に「月に5万〜10万円以上」などの利用を条件にしているクレカも多い。買物や公共料金の引落とし等で、その条件を毎月クリアできるかも確認しよう。

 なお、マネックス証券は現在は無条件だが、2026年10月から月1万円未満は還元率がゼロに。1.1%の還元を得るには月5万円以上の利用などの新条件が設定される。