『ダイヤモンド・ザイ』では3カ月に1度、独自に算出した「全上場銘柄の理論株価」を掲載している。これは買いたい銘柄が割安か割高か、一発で判定できる便利な指標だ。ザイ編集部では2026年8月号に掲載した最新の理論株価に、配当利回りも加味して、割安かつ高利回り銘柄のランキングを作成。1~15位までを公開する。(財前孝汰郎、ダイヤモンドZAi編集部)

ザイの理論株価は非常にシンプル!
株の売買時にも保有時にも活躍する

 ランキングを発表する前に、理論株価について説明しておこう。理論株価とは企業の資産や稼ぐ利益などをもとに、本来あるべき適正な株価水準を求めたもの。ザイが算出する理論株価は、企業の資産・利益・成長の3つの価値を数値化し、それを足し合わせたものだ。

理論株価の計算法
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「理論株価」と聞くと一見難しそうだが、その仕組みはとてもシンプルだ。まず、「資産価値」は前期末の1株あたりの純資産をそのまま使う。続いて、「利益価値」は今期予想の1株益を織込み年数分足し合わせたもの。医薬品は10年分、エンタメ企業は9年分など、将来高い利益成長が期待できる業種は長い年数を織込んでいる。一方で水産・農林は5年分、繊維製品は4年分など、毎年の利益が比較的変動しづらい業種は織込み年数を短く設定している。

 そして、企業の利益は毎年一定ではなく、少しずつ成長していくことが期待できる。その成長分を数値化したものが「成長価値」だ。今期予想の1株益×今期予想の売上高伸び率(想定成長率)で2年目の成長分を算出、それに想定成長率をかけて3年目の成長分を算出とくり返し、利益価値と同様に織込み年数分を足し合わせている。このように、ザイの理論株価を構成する3つの価値はいずれも決算短信の数字のみを使っている。自分でも計算できるのだ。

 仕組みと同様に、使い方もとてもカンタン。気になる銘柄の株価が割安かどうかの判定がズバっとできる。現在の株価と理論株価を比べて、「株価>理論株価」なら割高、「株価<理論株価」なら割安、ということだ。

 理論株価の使い方をもう少し詳しく解説しよう。

理論株価の使い方
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 まずは、株を買う時。株は割安な時に買うのがキホンだ。前述の通り、株価と理論株価を比べて、株価が割安な銘柄を選ぼう。ザイ本誌に掲載されているアナリストの分析コメントなどを参考に、その企業の主力事業の成長性や、外部環境など定性的な要素も加味してほしい。

 さらに、株を持っている時も理論株価が活躍する。3カ月ごとに、保有銘柄の理論株価をチェックしよう。3カ月前と比べて上昇またはキープしていれば、今後の株価上昇を期待して継続保有と判断できる。一方で、理論株価が下落していれば要注意。計画の下方修正や、新しい期に変わり業績の悪化があったことを意味する。その場合は、決算短信や報道などを確認し、業績悪化の理由を探ってほしい。もし業績が回復する見通しがなければ、売却も一つの選択肢だ。四半期のたびに決算を確認するのが面倒な人は、この理論株価のアップダウンで保有銘柄を点検するのがおススメだ。