投資信託の目論見書でよく目にするのが「ファミリーファンド方式」と「ファンド・オブ・ファンズ」だ。どちらも運用を効率化する仕組みだが、資金の流れや投資先が異なる。特に後者は、投資先ファンドのコストも確認が必要だ。両者の違いと、購入前に見ておきたいポイントを初心者にもわかりやすく整理する。 (ダイヤモンドZAi編集部)
「ファミリーファンド」の
「ファンド・オブ・ファンズ」違い
投資信託を選ぶ際、まず気になるのは信託報酬や運用成績だろう。しかし、目論見書にはもう一つ確認しておきたい項目がある。それが「投資形態」だ。
代表的な投資形態には、「ファミリーファンド方式」と「ファンド・オブ・ファンズ方式」がある。 どちらも効率的な運用を目的とした仕組みだが、資金の流れやコストの見方には違いがある。
インデックス型ならどちらも低コストを実現
目論見書に記載の「投資形態」には、運用会社が投資効率を高めるために取り入れたしくみが示されている。
代表格の1つが「ファミリーファンド方式」。下図のように、投資家が直接購入できる複数の「ベビーファンド」の資金を、「マザーファンド」にまとめて運用するしくみだ。
投資信託協会の市倉直幸さんは、「投資金をマザーファンドに集約することで、売買コストや銘柄の調査コストを抑え、運用を効率化している」と解説する。
一方、「ファンド・オブ・ファンズ方式」は、他の投信に投資する形態だ。自社の投信はもちろん、自社にノウハウがない海外の投資先などを組み入れる際、すでにある他社の投信を活用できるのだ。その結果、手間をかけずにすばやく商品提供が可能となる。
ただ、この方式は運用コストが高くなりやすいといわれる。下図のように、投資している他の投信の信託報酬も発生するためだ。
しかし、ファンドアナリストの篠田尚子さんは、「実際には機関投資家(またはプロ投資家)向け価格で他の投信を仕入れているため、必ずしも高いとは言い切れない」と話す。
「特にインデックス型のファンド・オブ・ファンズは低コスト化が進んでいます。一方、管理の手間がかかるアクティブ型はコストが高め。購入前に、他の投信のコストも含めた『実質的な信託報酬』を必ず確認しましょう」(篠田さん)
投資信託の運用形態は、普段あまり意識しない項目かもしれない。しかし、仕組みを知っておけば、コストや運用内容をより正しく比較できる。購入前には、目論見書で投資形態と実質的な信託報酬を確認しておこう。
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