「多数回該当」と「年間上限」で
長期療養の負担を抑える

ザイゼン 直近12カ月で上限に3回達すると、4回目からは上限額が下がりますね。

河村 長期療養者に対して負担を軽減する仕組みの一つで、「多数回該当」と呼ばれるものです。年収500万円の人の1カ月の上限額は約8万5800円ですが、3回該当すると4回目以降の利用は4万4400円に下がります。

ザイゼン 支払いが約半分に軽減!

河村 加えて、2026年8月から「年間上限」も新設されました。例えば、年収500万円の人で、月8万円の自己負担が12カ月続いた場合、「多数回該当」には該当せず、年間の支払いは8万円×12カ月で96万円でした。これでは負担が大きいということで年間上限を新設。年間の支払いは53万円でストップします。

ザイゼン 負担がかなり軽減されましたね。他に知っておくべき点は?

河村 医療費が高額になったとき、高額療養費制度とは別に、独自の給付をしてくれる健康保険もあります。加入している健保の制度を一度調べてみましょう。

高額療養費制度に加え、加入する健康保険によっては独自の「付加給付」が受けられることを説明する図。大企業の健康保険組合や国家公務員の共済組合などに多く、条件や給付額は健康保険ごとに異なる。

ザイゼン 制度って知らないと利用できないですよね。知ることが大事。

河村 マイナ保険証を使うと、原則手続き不要で高額療養費制度が適用されるのでおすすめです。使っていない人は、申請などの手続きが必要になるので注意しましょう。

高額療養費制度の利用方法を説明する図。マイナ保険証を使う場合は原則手続き不要で窓口支払いが上限額までとなる。資格確認書を使う場合は、限度額適用認定証を事前に用意するか、支払い後に健康保険へ申請する必要がある。
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今月の学びの一手
年間上限から貯蓄額を考えよう!

今月の学びとして、高額療養費制度の年間上限53万円を最低限の貯蓄額の目安にする考え方を紹介するイラスト。「医療費がどんなに高額になっても年間53万円が上限になるため、53万円あれば1年間は大丈夫」と説明している。

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