「まさか自分に寿命があるなんて思っていなかった」──。こう話すのは、今年の初めに前立腺がんと大腸がんが相次いで発覚した優待名人の桐谷さん。大腸を切除する手術を経て、現在は半年間の抗がん剤治療に挑んでいる。病気をきっかけに、おカネの使い方、仕事、家族、そして人生への向き合い方はどう変わったのか。本人に直撃した。(ダイヤモンドZAi編集部、撮影=山本祐之)
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がん発覚の桐谷さん「株はやっぱり買い続けちゃうかも…」大病で変わったお金の使い方と仕事選び
前立腺がんと大腸がん
相次いで2つのがんが発覚

1949年広島県生まれ。プロ棋士八段。
高校卒業と同時に4級でプロ棋士養成所に入会。25歳でプロ棋士に。2007年に引退。生活のほぼすべてを株主優待で賄う株主優待投資家として2013年からブレイク。
──ご病気だとうかがいました。
今年の1月にまず前立腺がんが見つかりましてね。何もしなくても5年は生きると言われたのですが、手術を勧められました。できれば手術は避けたかったので、東大病院のセカンドオピニオンを受けました。
セカンドオピニオンには、6万6000円かかりました。予約をする時に「何も治療はしませんし、1時間きっかり話をするだけですよ」と何度も念を押されましてね。それでもいいと思って受けました。
そして、そのセカンドオピニオンでも、手術を勧められたんです。そうして、前立腺がんの手術がいったん決まったのですが、その手術前検査で左足に血栓が見つかりまして。
その血栓を溶かす薬を飲んだら血が薄くなりすぎて、いつも自転車で駆け上がっている坂が上がれなくなりました。それで再検査したら、今度は大腸がんが見つかったんです。
だから、大腸がんが見つかったのは、「不幸中の幸い」と言えますね。
「本当に悪ければ電話が来る」
毎年の「要精密検査」を気に留めず
──健康診断は受けていましたか?
将棋連盟の半日人間ドックは受けていて、毎年ずっと「要精密検査」と出ていたんです。ただ、昔、ポリープができた時に「精密検査を受けるように」と電話がかかってきたことがありました。
だから、本当に悪ければ電話がかかってくると思い込んでいて、「要精密検査」の結果は、気にしていなかったんです。
──今後の治療はどのように?
先に大腸がんの手術を受けることになり、6月末に腸を40〜60センチ切りました。手術の直後は傷口がホッチキスで止めてありましたし、咳や痰が出ると、傷口が痛くてね。
そんな中でも、手術の翌日からリハビリで歩かされました。さらに、術後3日目から自転車のリハビリも。「自転車のリハビリなんて桐谷さんだからですか?」って聞かれるけど、誰でもやるみたいです(笑)。