大儲けを目指さない! 
「そこそこ起業」3つの鉄則

──高橋先生が研究している「そこそこ起業」そのものですね。

 そうなんです。僕は長年、ベンチャー企業家を研究してきました。その中で気付いたのは、会社を大きくした人が、必ずしも幸せになっているわけではないということでした。

 最初は好きなことを仕事にしたくて会社を始めても、成長すると金融機関や株主、従業員など、関わる人がどんどん増えていく。そうなると、売上を伸ばし、組織を大きくする責任も生まれます。

 その結果、会社は成功したのに、自分の時間を失ったり、家族との関係が悪くなったりする人もいます。だったら最初から、必要なおカネを稼げて、好きな暮らしを続けられるくらいの規模で止める起業があっていいと考えるようになり、それを「そこそこ起業」とネーミングして研究するようになったんです。

──実践するうえで大切なことは?

 基本は3つです。「低投資」・「低成長」、そして「関与する人を増やしすぎない」こと。一番大切なのが「低投資」です。例えば、お菓子作りが好きだからといって、いきなり1000万円かけてカフェを開く必要はありません。地元の公民館を安く借りて、10人に3000円でお菓子作りを教えれば、売上は一回あたり3万円で、そのほとんどが純利益になります。

 元手をかけなければ、最初のお客さんが来た時点で黒字にできます。うまくいかなければ、やめればいい。借金も残りません。

──大勢に売らなくてもいい?

 ええ。インターネットがある今は、まずは自分の技術や経験におカネを払ってくれる20人を見つけるだけでも、小さな商売をつくれます。

 好きなことをするために稼ぎ、そのおカネでまた好きなことをする。そんな循環をつくることが、「幸せに稼ぐ」ことになると考えています。

企業家研究でわかった! 
ほどよく稼いで、ご機嫌に生きる“そこそこ起業”のコツ!

すぐに黒字化を目指す! 低投資

 大きな元手や借金を抱えずに始めよう。初期費用を抑えれば、少ない売上でも黒字化でき、失敗しても大きな負債が残りにくい。

稼ぎはそこそこで十分! 低成長

 事業の成長を追いすぎると、固定費や責任、リスクが増え、自由な時間や幸福度を失うことも。必要以上に大きくしないことが大切。

他人の都合で働かない! 低関与

 従業員や金融機関など関係者が増えるほど、自分の意思だけでは経営できなくなる。無理なく続けられる規模の事業を目指そう。

本記事は、ダイヤモンドZAiの内容紹介を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。投資は自己責任において行ってください。