6月のIPOはわずか3社。それでも、知名度抜群のタクシーアプリ大手「GO」が上場し、海外機関投資家の旺盛な需要も鮮明になった。一方、小型IPOの2社は初値後に急騰し、需給先行への警戒も必要だ。3社の実力と株価の行方を、成長性や業績、初値後の動きから徹底診断する。(ダイヤモンドZAi編集部)
2026年6月IPO3社を徹底診断
GO・LiNKX・ネイスの実力は?
独立系金融情報会社を経て現職。市場動向から個別株まで、日本株全般を分析。特に新興市場で豊富な調査歴を持つ。
6月は3社が新規上場。例年と比べ件数が少ない(昨年は7社)。
「グロース市場の上場維持基準の厳格化が、引続き影響しているとみられます。また、3社とも決算期末前後の上場です。中東情勢の緊迫化などで事業環境が不透明になり、業績の進捗を見極めるムードが強まった可能性もあります」(小林さん)
件数こそ少なかったものの、今回はタクシー配車アプリで知られるGOが登場し、注目を集めた。
換金売りが出やすい大型のIPOだったが、米ブラックロックなどの海外機関投資家が大規模な取得を表明。公開株の海外への配分比率は当初の6割から7割へ引き上げられた。
「世界的な金利上昇などで新興株をめぐる環境は良好とは言いづらい。しかし、日本のIPO株に対する海外からの旺盛な需要が確認できたことは大きいといえます」
一方、LiNKXとネイスは公募・売出規模10億円台という小型IPO。初値後に株価が急騰する場面もあったが、株式需給の主導という印象が強い。動向を慎重に見る必要がある。
◆LiNKXの分析コメント
地銀など金融機関の勘定系を中心に、老朽化したシステムの刷新・再構築を手掛ける。案件の増加で業績は堅調。AI技術の活用に意欲的で、生産性の向上も奏功している。ただ株式需給の主導で株価が一時急騰。過熱感はなお強い。
◆ネイスの分析コメント
関東を中心に、子ども向けの体操教室183店、発達支援11店を直営とFC*で展開。積極出店で業績が拡大しており、4~5年後に530店を目指す。上場直後に株価が急騰。成長期待で上昇余地はありそうだが、荒い値動きに注意。*フランチャイズ。店舗数は5月末時点。