今、株式市場で最も注目を集めている、キオクシアホールディングス(285A)。生成AI特需で株価は爆騰、上場から1年半で約70倍に膨れ上がった。株価並みに“お祭り”状態となった、6月の株式総会では、何が語られたのか。会場の熱気と株主の本音をレポートする。 (ダイヤモンドZAi編集部)

キオクシアホールディングス週足チャート
チャート提供:マネックス証券
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 6月25日、小雨の降る東京・渋谷で開かれたキオクシアの株主総会。会場へ向かう株主の足取りは、雨模様とは対照的に軽かった。

キオクシアホールディングス 株主総会

 それもそのはず。株価は今年に入ってからもうなぎ上り、3月末の権利確定日には約2万円だったが、総会当日はピークの10万円に。最低売買単位の100株を買うには、1000万円以上が必要な水準。権利取りをした株主は、みな巨額の含み益で潤っていたことになる。

 このお祭りに参加しようと、多くの株主が駆け付けた。2025年の参加者は約100人だったが、2026年は900人超に。会場では椅子が足りなくなり、立ち見になる人も多かった。

 この日の株主の関心は大きく三つ。第一に、キオクシアに爆益をもたらし、足元で絶好調のNAND市況はどこまで続くのか。第二に、株価高騰で買いにくくなった株式をどうするのか。第三に、キオクシアはAI時代のメモリ企業としてどこを目指すのか、である。

 質疑応答では、量子コンピューターなど次世代技術を問う専門的な質問も。キオクシアの成長を見極めるうえで、ヒントの多い総会となった。

米エヌビディアトップとの対話で確認した
NAND市況の強さ

【質問】好調なNAND市況はどの程度続くのか。他社が増産に走れば、需給が崩れるのではないか。

【回答】過去のNANDはパソコンやスマホ向けが中心で、需要の山と谷を繰り返すシクリカルな商品だった。しかし現在は、「推論AI」を支える米国の大手IT企業やサーバーメーカーが需要の中心。こうした顧客からは、単年契約ではなく、長期の供給契約を結びたいという要望が多い。過去とは明らかに違うビジネスモデルになっている。

◆用語解説
NANDフラッシュメモリ:USBメモリなどに使われていた保存用メモリ。生成AIブームで、データセンター向けに需要が急増。キオクシアはこのNANDを主力とする会社。
推論AI:AIが学習済みのモデルを使い、質問に答えたり、画像や文章を生成したりする段階のこと。膨大なデータを扱うので、データを保存・読み出すストレージ需要も膨らむ。

【質問】設備投資に対する考えを聞きたい。