株価10倍で立ち見まで出たキオクシア、ASI構想を熱弁したソフトバンクグループ――。AI・半導体株の株主総会は、成長期待と熱気に包まれた。東京エレクトロン、ロームを含む注目4社で、経営陣は何を語り、株主は何を問うたのか。総会で飛び交った鋭い質問と本音の回答から、次の成長シナリオと投資の勘所を探る!(ダイヤモンドZAi編集部、写真=Adobe Stock)
株価沸騰!AI・半導体4社
株主総会で経営トップは何を語ったのか
今年前半、最も話題になった株といえばキオクシアホールディングス。AIブームが、主力のNAND型フラッシュメモリー*に爆益をもたらし、株価は昨年12月から10倍に急騰。
*データを記憶する半導体
ほかにも今年7万円台に突入した日経平均を牽引した、孫正義会長率いるソフトバンクグループや、東京エレクトロンなどの半導体銘柄にも直撃。ちなみにこの3社は日本の株式市場の、時価総額トップ5に入る。
業績・株価ともに、「超アツイ」AI・半導体株ゆえ、株主総会もお祭り状態。ここからは、大いに盛り上がった株主総会の様子も交えてお伝えする。
「ありがとう」の嵐、立ち見も続出
キオクシアホールディングス
株主総会当日の株価は10万円台。この日、来場した株主は最低でも1000万円ホルダーということになる。マスコミも多数押しかけ、株主にマイクを向ける取材陣が目立った。
事前質問は「役員報酬」と「株主還元」に集中。役員報酬は上限を株価に連動させるとし、株式分割、自社株買い、配当も検討中だと語った。
回答 現在の需要を牽引しているのは推論AI向け。顧客からは、長期供給契約を結びたいという声も多い。従来のパソコンやスマホ向けとは異なる需要構造になっている。
質問 前回の株主総会では、「早坂社長(当時)は交代して」などと発言して申し訳なかった。いまや株主の誰一人経営陣に文句ないですよね? お祭りですから。(会場爆笑)
回答 (早坂会長)新社長の太田社長は非常に信頼できる男。今後は、新社長のもとで一丸となって発展を目指します。
質問 23歳です。10年後に振り返ったとき、2026年はキオクシアにとってどのような転換点だったと語られそうか。
回答 エージェント型AIやフィジカルAIに広がれば、データ量はさらに増える。電力効率に徹底した開発を築いた転換点としたい。
質問 サムスン電子やSKハイニックスなどとの間で、優秀なエンジニアの奪い合いが起きるのでは?
回答 競合に負けないよう処遇の改善を進めている。海外企業とは賃金体系が異なるため、賃上げや報酬の見直しで対応している。定年を65歳へ引き上げるなど、ベテラン人材の流出防止にも取り組んでいる。
では、プロの分析はどうか。
経済ジャーナリストの和島英樹さんは、「第1四半期予想は大きなサプライズ。AIの中心が学習から推論へ移り、構造的な追い風が吹く。ただ株価は急騰。調整局面を待ち、株式分割してから買うのが現実的」と話す。