ZAiのアナリストや編集部員が、読者から寄せられた疑問に答える人気コーナー「投資&おかねのギモン」。今回は金利上昇がプラスになる業種・マイナスになる業種について、松井証券マーケットアナリストの鈴木翔さんに教えてもらいました!(財前孝汰郎、ダイヤモンドZAi編集部)

金利上昇の株価への影響を見る時は
まずは長期金利をチェック!
(質問)
金利上昇が話題ですが、金利上昇がプラスになる業種・マイナスになる業種を教えてください。
(答え)
プラスになる業種の筆頭は銀行と保険です。株価上昇の追い風となります。逆に、マイナスになる業種は借金の多い業種で、不動産やインフラなどが筆頭です。
日銀は2026年6月に政策金利を0.75%から1%に引き上げました。実に31年ぶりの高水準で、さらに年内にもう一度引き上げられるか注目が集まっています。また、2026年7月末時点の日本の10年国債の利回りは約2.8%。こちらも上昇が続いています。こうした金利上昇はどのような業種にプラス/マイナスの影響を与えるのか。松井証券のマーケットアナリスト・鈴木翔さんに教えてもらいました。
鈴木 “金利上昇”と一言で括られがちですが、金利にはさまざまな種類があります。どの金利も重要な指標ですが、株価への影響を見るうえでは、まずは長期金利とも呼ばれる、「10年国債」の利回りを見ましょう。企業の資金調達環境を映す代表的な指標の一つである長期金利が上昇すると、借入の多い企業は利払いの負担が増し、業績が下押しされます。
――「政策金利」という単語もニュースでよく耳にしますが、これはどのように関係するのでしょうか?
鈴木 政策金利は市場ではなく、中央銀行(日銀)が決定します。ざっくり説明すると、経済動向を見て日銀が政策金利を決めます。それを見て投資家が国債を売買し、長期金利が市場で形成されます。その際、「今後の10年間で政策金利がどれくらい変化するか」という点も織込まれます。したがって、政策金利の上昇は長期金利の上昇要因になります。
逆に、経済指標や為替、国際情勢などに反応して長期金利が先に上昇することも。それを見て、中央銀行が後から政策金利を引き上げることもあります。いずれにせよ、この2つは密接に関係しており、株式投資をする上ではどちらも注視しなければいけません。