任天堂、トヨタ自動車、三菱商事――個人投資家に人気の「王道株」3社の株主総会を直撃レポート!株価低迷への不満、経営者への厚い信頼、株主還元を巡る厳しい追及。各社は個人株主にどう向き合っているのか。会場で交わされた株主と経営陣の生のやり取りから、企業ごとの本音と姿勢、その違いを読み解いてみよう。(ダイヤモンドZAi編集部、写真=Adobe Stock)

 「ダイヤモンドZAi」2026年9月号の「株主総会32社 2026 直撃レポート!」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

株主総会で見えた「王道株」3社の本音
個人株主への向き合い方

 株価がさえない三菱商事には株主から厳しい意見が続出。

 三菱商事は目標ROE12%以上と意欲的な目標を掲げるが、その水準では不満との指摘を受けた。

 一方、人気経営者と直接対話できるファンミーティング的な場になった総会も。任天堂の株主総会では、「経営陣に会えることが、最高の株主還元」と言う株主まで。

 トヨタ自動車は豊田章男会長の議長復帰に会場が沸いた。

株価低迷でもファン株主の支持は厚い
任天堂

任天堂の株主総会記事。スイッチ2の値上げ後に株価が下落し、年初来安値の更新が続く様子を株価チャートで示す。会場情報と、任天堂ファンの厚い支持や今後の株価見直しを指摘する、経済ジャーナリストの和島英樹さんのコメントも掲載。
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 ゲーム機の値上げで成長性に懸念もささやかれるが、任天堂ファンからの支持は依然厚い。

 来場者には20~30代の株主も多く見られ、親同伴の小中学生の姿まであった。質疑応答では、特定のゲームに関する不満や過去人気作の最新ゲーム機への移植の要望など、ファン株主ならではの内容も。

 株価が低迷する中での株主総会の開催となったが、株価に対して厳しく追及する声は意外と少なかった。大きな混乱もなく、閉会まで約1時間半とスムーズに進行した。

質問 任天堂ファンなので株を売る気はないが、株価が低くないか?

回答 年初来安値の更新が続く背景は、「(主力機の)スイッチ2」の値上げに伴う成長鈍化懸念などによるものと認識している。遊びたいと思ってもらえるソフトを開発し、スイッチ2のさらなる普及に努める。

質問 メモリ価格の上昇が長引きそうだが、生産に問題はないのか?

回答 取引先とは長期的な視点で供給についての協議を行っており、現時点では今期計画の生産数量は達成できる見込みだ。ただし、今後も状況の変化を注視していく。

質問 IP*戦略の狙いは?

回答 テーマパークやモバイル、映像など、ゲーム機以外で任天堂のIPに接する機会を作ること。IPビジネスは利益率が高い点も強みだ。

質問 年齢が低く、まだゲームで遊べない子どもへのアプローチは?

回答 マリオのキャラクターでグッズや映像、アプリなどを展開する『マイマリオ』シリーズなどがある。パートナー企業からも多数の商品が発売されており、早い時期から当社のIPに触れる機会を作っていく。

質問 株主優待は導入しないのか?

回答 法人を含めさまざまな株主がいる。現時点では、配当が適切な株主還元方法だと考えている。

*知的財産。キャラクターや映像作品などを指す。

 では、任天堂について、プロはどのように分析するのか。

 経済ジャーナリストの和島英樹さんは、「高市政権がコンテンツ産業を『戦略17分野』に位置付けており、その中核銘柄。株価底入れとはまだいいづらいが、スイッチ2の売行き次第でそろそろ見直し局面へ」と話す。