企業の現在地が、最も鮮明に映し出されるのが株主総会だ。成長戦略への期待、株価低迷への不満、事業売却への戸惑い――個人株主が人気企業の経営陣に真正面から問いをぶつけた現場をレポート。EV、AI、株主優待、さらにはおもちゃの価格まで。人気8社の総会で交わされた注目のやり取りを、一挙に紹介する。(ダイヤモンドZAi編集部、写真=Adobe Stock)
株主の不満に経営陣はどう答えた?
人気企業の株主総会
人気企業の株主総会では、事業の将来性から株価対策まで、個人株主の関心が経営陣に鋭く向けられた。ソニーグループではEV事業撤退の経緯、日立製作所には家電事業売却後のブランド維持を問う声が上がった。
一方、企業への愛着がにじむ質問も相次いだ。バンダイナムコホールディングスでは少女が「プリキュア」のオモチャの価格を訴え、日清食品ホールディングスではお土産を手に席を立つ株主が続出。総会で見えた個人株主と企業の距離感を紹介する。
EV撤退も再始動の可能性?
ソニーグループ
25年に映画「鬼滅の刃」や「国宝」が大ヒット。今やエンタメ事業が連結売上高の67%を占めるほどだ。
一方、2026年3月に電気自動車の開発・発売中止を発表するなど、事業環境は強弱入り混じる。
回答 ホンダの北米EV戦略の見直しによるプラットフォーム開発中止が直接の要因。ただ、ホンダの判断は合理的と考えている。
質問 EV事業でホンダ以外と組まないのか?
回答 契約上は不可能ではない。発売寸前まで開発が進んでいたため、他社から関心を寄せられているのは事実だ。
質問 業績はいいのに株価がさえない理由は?
回答 半導体メモリの価格上昇によるコスト上昇懸念や、AIの進化によるコンテンツ力の低下懸念などによるもの。ただ、コストは管理可能。また、コンテンツの総量は増えても、IPの価値は色あせない。
「プリキュアが高すぎる!」に会場から拍手
バンダイナムコホールディングス
自社ライブホール「シブヤラブズ」のこけら落としとなった総会。少女から切実な声が上がったり、新任の取締役候補者に「好きな作品は?」と聞いたり、ファン株主らしい質問が出た。
回答 品質や安全性を考慮した価格。お父さんにうまくおねだりしてみて。
質問 「シブヤラブズ」の今後の展望は?
回答 音楽や演劇のほか、IPを発信する場として考えている。渋谷以外の場所でも展開できたらいい。
質問 株価対策は?
回答 利益向上にコミットし、総還元性向50%を維持して報いる。