俳優・アーティストとして盛んな活躍を見せている、のん。今年は芸能デビュー20周年という節目の年にあたる。今回、安田章大(SUPER EIGHT)とW主演した映画『平行と垂直』では、自閉スペクトラム症(ASD)の兄と共に歩んできた妹を熱演。役柄との共通点や作品を通じて感じた「家族の在り方」、そして現在プライベートで夢中になっていることについて語ってくれた。(撮影:千倉志野 取材・文:高山亜紀)
気さくな“お兄ちゃん”に
助けられた撮影現場
ヘアメイク:菅野史絵 スタイリング:町野泉美
のんは今年は芸能デビュー20周年で、アニバーサリー・イヤーにあたる。今回出演した映画『平行と垂直』は、障がいのある兄と結婚を控える妹を描いたヒューマンドラマだ。のんは安田章大(SUPER EIGHT)とW主演を務め、自閉スペクトラム症(ASD)の兄・大貴をカウンセラーとして働きながら支えて生きてきた妹の希を演じている。
「日常に降りかかってくる困難を少しずつ通過しながら生きてきた兄と妹の二人が、大きな壁にぶつかっていく物語です。リアルに描かれているので、この作品をきっかけに“こういう家族もいるんだ”と多くの方に知っていただけたらと思いました」
安田が山野海によるオリジナル脚本に心を動かされ、企画段階から参加。自閉スペクトラム症の専門家に監修を仰ぎながら約2年をかけて脚本を練りあげ、映画化にこぎつけた。
「安田さんと山野さんが2人で始めたプロジェクトという大切な作品に参加させていただけて、とてもうれしかったです。安田さんは誰にでも優しくて、“みんなで一緒に作っているんだ”という意識を自然と持っていらっしゃいます。現場でも、『困ったことがあったら、なんでも言うてな』と声をかけてくださって、私だけでなく、現場全てに気を配っている姿が印象的でした」
清掃の仕事に就き、周囲のサポートを受けながら自立した生活を送る大貴(安田章大)。カウンセラーとして働き、兄を支えることを当たり前としてきた希(のん)。変わらないと思っていた日常は、希の結婚話をきっかけに静かに揺れ始める。
「希は妹でありながら、お姉ちゃん的な要素が強い人。私は実際に妹がいるので、お姉ちゃん気質みたいな部分は共通しているかなと思います。それから、寝坊はしていないのに、結果的になぜかドタバタして、家を出るところが似ているかもしれません(笑)」