遺言書は手書き?
公正証書で作る?
前田さんは、「遺言の内容がシンプルなら、すべて手書きで作成する『自筆証書遺言』のほうが手軽」と話す。
自筆証書遺言は、遺言書の全文・日付・氏名を遺言者本人が自筆で書く。捺印も必要だ。
費用がかからず手軽だが、書き方が要件を満たしていないと無効になるリスクや、紛失・隠匿の可能性がある。
もう一つの形式が「公正証書遺言」。公証役場で公証人が遺言者の話を聞き取り、内容を正確に文書化してくれる遺言書だ。
費用は10万~20万円。弁護士などに遺言書の原案作成を依頼することもでき、その場合は報酬もかかる。
公正証書遺言なら、書き方の不備で無効になる心配はない。また、原本は公証役場で厳重に保管される点も安心だ。
遺言書には
何を書けばいい?
図では、夫が妻に全財産を相続させる場合の自筆遺言の記入例を紹介している。遺言書には、誰にどれだけの財産を遺すかを書く必要があるので、確認しよう。
前田さんは、「誰にどれだけの財産を遺すかだけでなく、遺言執行者(遺言者の代わりに手続きを行う人)も指定しましょう」とアドバイスする。
遺言執行者とは遺言者の代わりに手続きを行う人のこと。指定されていないと、家庭裁判所で選任する手間が増えてしまう。
保有銘柄ごとに
相続先を指定できる?
前田さんによると、投資家の場合、銘柄別に人を指定して相続させたい人もいるという。
ただし、保有銘柄や金額は日々変動するもの。「A社株を長男に、B社株を次男に」といったように個別銘柄を特定して書くのはトラブルのもとになるため、原則として避けたい。
亡くなったあとの株の分け方や運用については、「付言事項」として書き添えるのがおすすめだ。法的な効力はないが、自分の思いを伝えることができる。
相続人が複数いる場合は、「すべての財産を、妻に2分の1、長男に2分の1」というように、包括的に書くほうがいいだろう。
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